ここでは、2本のアームを持つ双腕型協働ロボットについてご紹介します。単腕型と比較してどのような特徴があるのか、双腕型ならではのメリットや導入することで得られる効果についてまとめました。
また、双腕型協働ロボットを提供している主要メーカーについて、優れている機能や安全性について紹介。どういった点に注目して選べばよいかも解説しています。
その名の通り、2本のロボットアームを備えたものが双腕型で、単腕型ではできない複雑な作業を行えるのが特徴です。2本の腕があることで双腕協働ロボットは人間の手の動きをトレースする自動化作業に対応できます。
単腕型は1台で1つの動作しか対応できませんが、双腕型は2つの作業が同時に行えるメリットがあります。省人化できるだけでなく、単腕型で作業に応じて必要となるアタッチメントの交換なども省けるので、高速化にもつながります。
また、属人化していた品質管理の作業なども、ばらつきなくロボットで行えるようになります。
ABBの双腕型協働ロボット「Yumi」はアームが2本あるだけでなく、各腕7軸なので、人の柔軟な動作を再現しやすい構造になっています。同社が「器用」と表現しているように、片手を添えて作業するといった細やかさが備わっているのが特徴です。
背面にアームを動かしたり、人では窮屈な姿勢も難なく対応したりすることが可能。可搬重量を抑え、アームに緩衝パッドを装着。関節部の挟み込みの危険がある箇所の排除など、安全面も配慮されており、協働ロボットとしてさまざまな作業を支援します。
次のページで、ABBの双腕型協働ロボットについて詳しく確認できます。導入事例も紹介していますので、自社にマッチする活用方法の参考にしてみてください。
人間と一緒にはたらくヒト型ロボットというコンセプトのもと開発された「NEXTAGE」。80W以下の低出力モータを使用しているため、動力の小ささや制御のしやすさから、リスクアセスメントを適切に行うことで、安全柵を設ける必要はなくなります。
コンパクト設計で場所を取らず、複雑な組み立てや検査などさまざまな業務に活用し、作業を自動化することで効率がアップします。また、独自開発のソフトウェアにより指示を日本語で入力すれば稼働するので、支障なく人間との協働が可能です。
次のページで、カワダロボティクスの製品の特徴や導入事例を紹介しています。詳しく知りたい方は、ご覧になってみてください。
川崎重工が独自開発した「duAro」は、人間との革新的な共同作業を実現する双腕スカラロボットです。片腕が人の作業範囲とほぼ同じ76cmで設計されており、人ひとり分のスペースがあれば設置が可能です。
またダイレクトティーチ機能とタブレット端末の使用で、簡単指示を可能にしています。さらに低出力(80W以下)モータ採用に加え、エリア監視による速度低減機能が搭載されており、安全面も考慮された設計となっています。
次のページで、川崎重工の製品についてより詳しく紹介しています。ご検討の際は参考にしてみてください。
スカラロボットは「水平多関節ロボット」とも呼ばれており、水平一方向から流れてくる動作に特化したロボット。「垂直多関節ロボット」のように、複雑な方向を交える動作はできませんが、単純で制御も容易です。
一方向とはいえ、目標物の真上で回転軸を交える動作ができるため、「高速で高精度な動作ができる」というメリットもあります。
単腕型や双腕型など、協働ロボットには種類があり、メーカーにより搭載機能や設計思想は異なります。どれが良いか迷うかもしれませんが、ロボットを選ぶ際には、まず「導入の目的を明確にする」ことが重要です。
目的がしっかりしていれば、あとはロボットが実現可能かどうか確認するのみ。できればデモ機などで操作性やサイズなどを確認しておくことをおすすめします。自社の作業現場に合うかどうかしっかり見極めましょう。
このサイトでは、特性別に協働ロボットを4つピックアップして紹介しています。導入を検討する際に参考にしてみてください。