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【業種】自動車製造業における協働ロボットの活用事例

目次

自動車製造業の工程にはプレスや塗装、組立などがありますが、ヒューマンパワーに大きく依存している業務もあるようです。そのため、作業効率が悪い、作業者の身体に大きな負担がかかるといった課題が生じています。

このような課題を解決するための手段として、このページでは、自動車業界における協働ロボットの選び方や活用事例などを紹介しています。

自動車製造の業種における協働ロボットの選び方

前述したように、自動車製造にはプレスや塗装、組立など、さまざまな工程があります。

ロボットの選び方のポイントは、製造業務のどの工程を自動化したいのかを十分に考慮すること。どの工程を自動化するかによって、必要な協働ロボットの特徴も大きく変わってくるからです。

たとえばプレス工程は、動きの自由度が高い多関節ロボットがおすすめです。ロボットの動作をプレス機の動きと連携制御することで、生産性の大幅な向上が期待できるでしょう。また、微妙な位置決めやねじ締めの力加減の調整が求められる組立工程では、精密な動きに対応しているロボットが向いています

どの工程を自動化すれば、業務の効率化が実現できるのか。まずはそれを明確にしたうえで、適切なロボットを選ぶことが大切です。

自動車業界におけるそれぞれの協働ロボットメーカーの事例

部品搬送の自動化を実現「ABB」

※引用元:YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=bhHUseHdbJI)

コンロッド生産の柔軟性を高めるために、BMW社は新しい搬送装置を導入。しかし、この搬送装置は直線型ラインにのみ対応しているため、コンロッド搬送を90度回転しなければならない課題を抱えていました。従来のロボットでは設置スペースが足りなかったため、精度の高い事前検証を経て、コンパクトなABBの協働ロボット「GoFa」を採用。シンプルで柔軟な安全対策ができ、設計・エンジニアリング工数を圧縮することで、大幅なコストカットを実現しました。

※引用元:ABB公式YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=bhHUseHdbJI)

仕上げ作業を効率化する「ユニバーサルロボット」

※引用元:ユニバーサルロボット公式HP(https://www.universal-robots.com/ja/blog/自動車製造現場における課題を-協働ロボットはどのように解決したか/)

ドイツにある自動車メーカーの工場ではユニバーサルロボットの協働ロボットを6台導入し、作業員と共に自動車本体の仕上げ作業を行なっています。協働ロボットを導入した結果、わずか35秒で車体の表面全体の研磨を実現。ドイツの工場での実績をもとに、スペインやルーマニアにある工場でも協働ロボットの導入を検討しているとのことです。

※参照元:ユニバーサルロボット公式HP(https://www.universal-robots.com/ja/blog/自動車製造現場における課題を-協働ロボットはどのように解決したか/)

様々な工程を自動化「Doosan Robotics」

※引用元:youtube(https://www.youtube.com/watch?v=t57qe-zpZRU)

ロボット協働事業を展開する住友商事マシネックスでは、2019年11月に韓国の協働ロボット専業メーカーDoosan Roboticsの国内総販売代理店としての契約を締結。Doosan Roboticsの協働ロボットには、自動車工場の生産ラインにおいてシート・ヘッドレストの品質検査をはじめ、タイヤ交換やドアの取り付け、ナンバープレートの認識・取付の作業を担うことが期待されています。住友商事マシネックスとしては、ロボットSIや周辺機器メーカーと連携しながらロボットシステムとして顧客に提案できる体制を強化していく見込みです。

※参照元:オートメーション新聞(https://www.automation-news.jp/2020/02/46911/)

サーボプレス機の組み合わせも可能な「安川電機」

安川電機の導入事例写真

※引用元:安川電機公式HP(https://www.e-mechatronics.com/application/detail-12.html)

自動車部品の圧入作業における圧入不足や作業時間のばらつきが課題となっていた顧客に対し、安川電機では人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズとサーボプレス機の組み合わせを提案

サーボプレス機によって圧入不足の改善につながったほか、サーボプレス機へのワークの供給を人協働ロボットで自動化したことで、タクトタイムの安定を実現しています。また、安川電機の人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズは安全柵の設置が不要のため、工程やレイアウトの大きな変更なしで既存のスペースに適用できるのが特徴です。

※参照元:安川電機公式HP(https://www.e-mechatronics.com/application/detail-12.html)

外観検査を可能にする「Techman Robot」

Techman Robotの導入事例写真

※引用元:Techman Robot公式HP(https://www.tm-robot.com/ja/news-posts/日系自動車メーカーの装備検査に協働ロボ採用/)

台湾の日系大手自動車メーカーの検査工程にTechman Robotの協働ロボットが採用された事例です。協働ロボットのビジョンセンサーには3種類のレンズが搭載されているほか、アームを差し込むことで車内の確認も行なえ、車内外のさまざまな部品の外観検査が可能

また、動作プログラムの変更を簡単に行えるのが特徴で、モデルチェンジの際も自動車メーカーの社員で対応できる仕様になっています。それにより動作プログラムの変更までの時間短縮およびコスト削減を実現しています。

※参照元:robot-digest(https://www.robot-digest.com/contents/?id=1605254324-349452)

協働ロボットは目的に合わせて導入しよう

自動車業界は協働ロボットの導入が早かった業界でもあり、部品供給の補助や組立、ねじ締めなどの単純作業を中心に生産ラインの自動化が進んでいます。協働ロボットの導入による生産性や品質の向上、コスト削減、利益拡大は同業他社との競争力アップに欠かせないため、自動車業界においては協働ロボットをいかに活用するかが今後ますます重要になってくるでしょう。

協働ロボットは、自社に合ったものを選ぶことで、生産性の大幅な向上や省人化の実現が期待できます。そのためには、まず自社の課題や目的を明確にすることから始めましょう。
このサイトでは、自社にあった協働ロボットを選べるよう、メーカーの特徴、性能ごとにおすすめの協働ロボットをご紹介しています。課題や目的を明確にしたうえで、じっくりと比較してみてください。

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