協働ロボットは、どのような用途やシーンで導入されているのでしょうか。このページでは、協働ロボットの主な用途をはじめ、実際に導入されている事例についても紹介します。導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
協働ロボットは、「ヒト共存」ロボットとも呼ばれ、人間と同じ作業領域に入って、人間と連携して作業をします。工場の大がかりな産業用ロボットとは異なり、組み立てや搬送、梱包、検品といった作業にあたっています。
基本的には人間と同じ程度の作業スペースがあれば稼働できるため、汎用性が高いことも特徴です。
作業をロボットに教示するティーチングでも、プログラミングなどの専門知識が求められないため、今後、さまざまな作業現場に導入されていくでしょう。
生産ラインの最終段階である梱包作業にも、協働ロボットが導入されています。ピック・プレースや箱詰め、蓋締め、段ボール梱包など、複雑な梱包工程に対応している機種も少なくありません。
とりわけ多品目小ロットの梱包現場では、協働ロボットによる省人化が期待されています。
実際に協働ロボットが梱包工程に導入されている事例について紹介します。
検査工程に対応した協働ロボットは、品質を一定に保つ再現性があることが必要です。高品質な検査が再現されれば、作業者の労力を省くことができるため、効率的な生産体制の構築につなげることが可能です。また、協働ロボットの操作性が高ければ、ロボットへのティーチングが容易であるため、協働ロボットの取扱いも容易になります。
充填・包装工程に対応した協働ロボットは、作業者の労力を省き、生産性を向上させます。特に、食品工場の梱包工程では、協働ロボットの利用がさかんで、作業環境の改善につながっています。人で不足に陥りやすい工場の代替案として、充填・包装工程に対応した協働ロボットの活用が進み、工場の生産性の向上をもたらしています。
研磨工程に対応した協働ロボットは、熟練技術者が行う研磨作業の代替に活用されています。多大な労力がかかる研磨工程の自動化を達成するには、高い性能の協働ロボットが必要になります。また、ロボットのティーチングなどの操作性についても理解していることが求められます。研磨工程の自動化には、高性能の協働ロボットの導入と研磨工程の作業環境に適合できるような導入経験が必要といえます。
重い部品など負担になる作業が多くある組立工場。組立工程でも協働ロボットは大いに役立ちます。
たとえば重い部品の取り扱いや品質を確保したい定型作業などは、協働ロボットに任せるのがおすすめ。細かな作業は人が担当することで、高品質な製品を効率よく生産できます。
また、双腕ロボットの場合はネジ締めなどの細かい作業にも対応可能です。
研究機関や研究開発所では分析や検査、薬品の撹拌や試験間の洗浄などの作業が発生しています。しかし、単純な反復作業は研究者の手間となってしまうでしょう。
そこで協働ロボットに反復作業を任せることで、研究に集中できる環境づくりが可能です。任せたい作業内容や扱う対象物などの特性に合わせたロボット選びを行いましょう。
研究機関・研究開発所に導入される
協働ロボットの事例について詳しく見る
食品工場ではハンドリングや整列、温度計測やデコレーションなどさまざまな用途で協働ロボットを活用できます。
ロボットは安定した作業を行えるため、人手不足に悩む企業にもおすすめです。急な欠勤や増産にも大いに役立つでしょう。導入の際は協働ロボットに担当してもらいたい作業を踏まえ、用途や目的に合った協働ロボットを選びましょう。
教育機関において、協働ロボットは数多く活用されています。小型のタイプは複数の製品が導入しやすい、扱いやすいなどのメリットがあるため、教育機関への導入も可能でしょう。製品によっては初心者でも操作しやすいタイプもあります。
メリットや導入事例などをチェックし、どういった製品が適しているのか押さえておきましょう。
自動車業界は産業ロボットや協働ロボットの導入が早かった業界でもあり、作業工程の自動化が進んでいます。協働ロボットの活用法としては、自動車本体の仕上げ作業や部品の取付、品質検査など多岐に渡るのが特徴。活用事例が多いため、これから協働ロボットを導入するうえでも相談しやすい業界と言えるでしょう。
半導体製造における協働ロボットの活用事例としては、画像検査をはじめ、ウエハーのセットや搬送など。資本と技術を必要とする半導体製造はいかに人件費を抑えながら生産性を向上するかが求められているため、協働ロボットとの相性が良い産業です。さまざまな活用事例を紹介しながら、協働ロボットの選び方についても解説します。
医療機関では、主に手術支援や調剤支援の領域で協働ロボットが活用されています。手術支援ロボットとしては内視鏡下手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」が有名で、日本でも多くの病院で導入されている協働ロボットです。そのほかの医療機関での活用事例や各メーカーの製品事例などを紹介しながら、協働ロボットの選び方についても解説します。
超高齢化社会を迎えた日本では、介護業界の人手不足や介護職員の身体的負担が解消すべき課題になっており、さまざまなメーカーで介護向けロボットの開発が活発に行われています。また、国も介護分野で活用できるロボットの開発・導入の支援に積極的です。介護施設でのロボットの活用事例や各メーカーの製品事例について紹介します。
協働ロボットの導入は、メーカーや取り扱い代理店に問い合わせを行うところから始まります。メーカーや代理店は、クライアントの課題やニーズを分析し、導入から運用までの計画、適したロボットの選定、リスクアセスメントの検討などを提案してくれます。
細かい調整を経て、実際の作業現場への設置ができれば、導入は完了です。
また、協働ロボットを導入した後も、保守や運用、さらには作業員への操作レクチャーまで実施しているメーカーや代理店もあります。
このウェブサイトでは、協働ロボットの導入を検討されている方に、おすすめの協働ロボットを選定し、スペック表を掲載しています。導入目的ごとに各メーカーの協働ロボットを比較して、選定する機種について検討してみてください。
※引用元:Doosan Robotics公式HP(https://www.cobot-smx.jp/products/m0609.html)
※引用元:ユニバーサルロボット公式HP(https://www.universal-robots.com/ja/ユニバーサルロボットについて/ニュースセンター/ユニバーサルロボット-smc社の協働ロボット用真空グリッパユニットを-urplus製品として認証/)
※引用元:Techman Robot公式HP(https://www.tm-robot.com/ja/heavy-payload/)
※選出基準(調査時期:2021年7月、編集チーム調べ)
「性能」:汎用性の高さを維持できる100kg以下の協働ロボットのうち、最大可搬重量・最大リーチ数を誇っている点。
「シェア」:世界シェアNo.1※1の協働ロボットである点。
「簡易性」:カメラ内蔵型協働ロボットを世界で初めて開発※2し、視覚による操作性を実現した協働ロボットである点。
※1参照元:ロボットによる社会変革推進会議2019年調査[PDF](https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/robot_shakaihenkaku/pdf/20190724_report_01.pdf)
※2参照元:SSI公式HP(https://ssi-robot.co.jp/tm-robot/)