このページでは、組立作業における協働ロボットの活用事例や選び方などについて詳しく紹介しています。
組立作業では簡単な組み立てやボルト締め、シール材塗布、人が行う組立のサポートなどの作業を協働ロボットに任せられます。さらに双腕の協働ロボットであれば自動ネジ締めなども可能。
例えばネジ締めや細かな組み立てを任せたい場合は、ロボット単体のスペックが高いものを選定し、位置繰り返し精度、パス精度などを見比べる事をお勧めします。また、大きなワークを扱う場合はロボットの可搬重量やリーチをチェックし、自社製品に対応できるロボットを選びましょう。単純な反復作業をロボットに任せることで、作業の効率化を実現できます。
各種精密加工、関連する周辺製品を設計する「株式会社 光南」では、0.1mm水準の精度と集中力が求められる作業をABBの双腕型協働ロボット「YuMi」に任せています。YuMiの位置繰り返し精度が正確であることから、0.1mmの水準は問題なくクリアしました。加えて、人の手による適度な押し付けが必要な繊細な作業も人の両手作業に極めて近似した双腕により難なく対応。双腕であること、精度が高いことが良い結果をもたらした事例になります。
安川電機のロボット工場では、自社開発の協働ロボット「MOTOMAN-HC10DT」を導入しています。手指の挟み込み防止や自動停止などの安全機能を備えており、ダイレクトティーチングによる直感的な操作が可能。
導入事例では小型ロボット組立におけるボルト締めやシール材塗布をMOTOMAN-HC10DTに任せ、部品組付けなどの細かな作業は人が行いました。その結果作業品質が安定し、全体のタクトタイムの安定にもつながりました。
GKNドライブライン株式会社の事例では、自動車部品製造過程に協働ロボットを導入し、労働力不足という課題に対応しました。同社は人間の感覚を模倣する技術を開発してロボットに組み込み、作業の自動化を実現。これにより、24時間体制での稼働が可能となり、月間生産量を60万枚に増加させると同時に作業者の疲労軽減も達成しました。この事例は、ロボット技術を活用した労働環境の改善と、生産効率の向上における成功例として注目されています。
自動車組み立てラインにおいて、オペレーターがヘッドライトの調整を行う一方、2台の協業ロボットがフォグランプの微調整を実施。長時間の集中力を維持しながらの反復作業をロボットに任せることで、安定した品質の製品供給が可能となりました。作業者の負担も大幅に軽減されたことから、生産現場の健全化にもつながっています。なお、KUKAのこの革新的な自動化ソリューションは、Ford Motor Company から「Aligned Business Framework」部門のワールド・エクセレンス・アワードを受賞しています。
金属製の屋根材、壁材、建築資材、自動車部品などの製造を行っている現場。折からの人手不足の中、限られた人員で少しでも生産性を高めるため、AUBO-i5の導入に踏み切りました。 導入の結果、これまでと同じ製造工程における人員削減が実現。作業者1人あたりの生産性が大きくアップしました。人手不足に悩む中小企業経営者、とりわけ二直体制の現場には費用対効果の高い協働ロボットになるでしょう。必要な時に必要な場所へ設置できる機動性もAUBOの魅力です。
小ロット多品種の化粧品を製造する現場。製品の最終組立工程は単純作業となるものの、たとえば口紅にキャップを装着する工程などでは、内容物に傷を付けないよう繊細な作業が要求されるため、作業者の負担と不良率が課題となっていました。課題解決のためカワダロボティクスの協働ロボットを導入。作業ハンドを3Dプリンタで製作するなど、試行錯誤を重ねた末のカスタマイズロボットでした。結果、口紅やファンデーションなどの最終組立工程の効率化と品質安定化が実現。作業者の負担軽減、不良率低下による生産性の向上につながりました。
協働ロボットは組立業務にも活用でき、微妙な力加減を要する作業でも正確に実施します。まるで人が行っているような繊細な作業も可能で、業務の効率化を実現。生産性の向上や属人化の解消も期待できるでしょう。ロボットを選ぶ際は、組立業務のどの工程をロボットに任せたいのかを十分に考慮したうえで、メーカーを選定していくことが大切です。
協働ロボットは、自社に合ったものを選ぶことで、生産性の大幅な向上や省人化の実現が期待できます。そのためには、まず自社の課題や目的を明確にすることから始めましょう。 このサイトでは、自社にあった協働ロボットを選べるよう、メーカーの特徴、性能ごとにおすすめの協働ロボットをご紹介しています。課題や目的を明確にしたうえで、じっくりと比較してみてください。