ここでは協働ロボットのタイプやメーカーの背景による違いについて解説します。またロボット選びの参考情報として、タイプの異なるメーカー2社の協働ロボット導入例もご紹介します。
単腕型とは片腕タイプのロボットです。腰・肩・肘・手首といった複数の関節を、プログラムを組んでモーターで動かすことにより、人間の腕と同じような複雑な動作を可能にします。
双腕型とは、この垂直多関節の動きを両腕で使えるようにしたものです。ロボット1台でアームが2本になるため、双腕型は、単腕型よりもさらに複雑な作業ができて効率もアップ。センサーを装備しており、人と同じ環境でも安全に働けます。
それぞれのタイプの協働ロボットの特徴については、下記のページで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
産業用ロボットの起源は、1954年にアメリカの技術者が人の指示通りに動くロボットの特許を出願したことが始まりとされています。日本では、1968年に川崎重工がアメリカのベンチャー企業と技術提携し翌年、国産初のロボットが完成しました(※)。
その後、高度経済成長とともに、労働力不足解消のために産業用ロボット導入が加速。協働ロボット専業メーカーが台頭し、今日では産業用のような大型ロボットだけでなく人と共存しながら作業を行う小型の協働ロボットが注目されるようになりました。
そのため、一般的に産業用ロボット発のメーカーが開発している協働ロボットは古くからのノウハウと歴史があり、複雑な動作が得意。新興の協働ロボット専業メーカーは、UI・UXに優れており、使いやすさを特徴としています。
一口に協働ロボットといっても、メーカーごとに特徴がありタイプの違いにより実現できることも変わります。 ここでは、「速度」と「可搬重量」の2点に着目して、他社と比較して高い性能を持つ協働ロボットを扱うABBとファナックの2社を例に挙げ、それぞれの特徴について解説します。(※)
ABBの協働ロボット
ABBの協働ロボットは3つのポートフォリオで構成をされています。1つ目が、YuMiです。YuMiは腕が2本あり、人間シミュレーターとして、人手の作業を自動化してきました。2つ目がGoFaです。このタイプのロボットは全軸トルクセンサー内蔵で、搬送から組み立てなど幅広く活躍をしております。
最後はSWIFTIです。こちらは、産業用ロボットと同等のスペックを有しており、協働ロボットよりも早く動作させたい上に安全柵を無くしたいというユーザーの希望をかなえるロボットになってます。また、GoFa, SWIFTIともにロボット安全機能SafeMoveが搭載された高い安全性を有するロボットになっております。
ABBの協働ロボットについては、下記のページで紹介しています。複雑な動作をスピーディーにこなす協働ロボットについて詳しく知りたい方は、参考にしてみてください。
ファナックの協働ロボット
安全柵の要らない協働ロボットは人と同じ環境で働くため作業内容を制限されるケースも多くあります。しかし、ファナックの緑の協働ロボットCRシリーズはコンパクト性を維持しつつ、可搬重量が最大50kgとなっています。
重量物のハンドリングやダブルハンドにも対応し、重たいものをゆっくり運ぶことができるのが強み。そのため研磨、溶接、検査といった作業はもちろん、クレーンなどの荷役設備は不要となり、作業員を重労働から解放します。
ファナックの協働ロボットについては、下記のページで詳しく紹介しています。可搬重量の重い協働ロボットをお探しの際は、ぜひ参考にしてみてください。
また、このサイトでは機能別に4つの協働ロボットをピックアップして紹介しています。 それぞれの特徴や導入事例も紹介していますので、現場で活かせる協働ロボットの選定にお役立てください。