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協働ロボットの基礎知識

目次

協働ロボットを導入する際には「可搬重量」や「安全対策」「使いやすさ」など、目的に応じて押さえるべきポイントがあります。ここでは、協働ロボットの基礎知識や選び方を解説していきます。協働ロボットの選定に役立ててみてください。

協働ロボットとは

産業用ロボットは人の代わりに単純作業を行なうことを目的に作られており、自動車の生産ラインのような広いスペースでのみ稼働できることや、作業員の安全を確保するために柵を設置する必要があるなど、いわば人との作業から分離して稼働するというものでした。

一方で、人手不足やより細かい作業などへのニーズの高まりによって、中小規模の製造においてもロボット導入が求められるようになります。その結果、技術革新や法改正によってロボットの小型化が進み、人と同じスペースで協働作業することを前提としたロボットが開発されました。これが「協働ロボット」です。

協働ロボットができること

人手不足の解消や人件費の削減が期待されている協働ロボットですが、どのような仕事に対応できるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。協働ロボットが対応できる仕事には、主に次のようなものがあげられます。

協働ロボットは、ハンドやアプリケーションとの組み合わせ次第で多種多様な仕事に対応することができます。協働ロボットの持つ柔軟性が、幅広い業界での導入が進んでいる理由です。ただし、全てを自動化するとなると高額なコストがかかるため、どの作業をロボットに任せるかは慎重に検討する必要があります。

協働ロボットのメリット・デメリット

導入するメリットとして、まずそれまで手作業で行っていた作業の一部をロボットが担ってくれることで人手不足の解消・人件費の削減に繋がります。また、人の手によって作られる製品には少なからずばらつきが出てしまいますが、ロボットであればプログラムされた動きを保ちながら作業できるため品質が安定し、さらに単純作業をロボットに任せて、その分より細かい作業を手作業で行なうことで、生産性の向上も期待できます。

ただし、導入にはデメリットも存在します。まず協働ロボットはあくまで人との協業・人の作業のサポートを前提としていることから、完全な自動化・無人化は困難。また、不具合や誤作動が発生した際の対応ができる専門知識をもったスタッフ、さらにロボットの動作のプログラミングを行なうティーチングができるスタッフが不可欠であり、これらの人材の育成・確保も課題となります。

次のページでは、特性別に協働ロボットを4つピックアップして紹介しています。導入を検討する際に参考にしてみてください。

協働ロボットと産業用ロボットの違い

産業用ロボットは「人に代わって作業を行う」もの。重労働や危険な作業も任せられますが、安全柵や広い設置スペースが必要です。
一方、協働ロボットは「人と一緒に作業を行う」よう設計されているため、安全柵が不要(※リスクアセスメントした結果、人に重篤な危害を与えないと判断できた場合に限る)。省スペースに設置でき、生産ラインのレイアウト変更にも対応可能です。また、産業用ロボットと比べ、ロボットを直感的に手で動かせる「ダイレクトティーチング機能」や各社で簡単なプログラミング手法が用意されている点も大きな違いといえるでしょう。

協働ロボットと産業用ロボットの違いについて詳しく解説します。

協働ロボットと
産業用ロボットの違いとは

協働ロボットの導入が進む理由

産業用ロボットは、自動車産業や電気機器産業を中心に、生産性向上や人手不足解消を目的として導入されてきました。 しかし近年、規制緩和や技術革新など様々な理由によって、産業用ロボットが不向きとされてきた業種や、コスト面で導入が難しかった中小企業を中心に、協働ロボットの導入が進んでいます。

次のページでは、人との共同作業を前提とした協働ロボットが導入されはじめている理由や背景について解説しています。理解を深めたい方はご覧になってみてください。

協働ロボットの導入が
進む理由とは

協働ロボットのコントローラの違い

協働ロボットの動きは、腕部分にあたるマニプレーターとそれを動かすコントローラの性能によって変わります。特にコントローラは協働ロボットの頭脳にあたる役目を持っているので、コントローラの性能が協働ロボットの性能に大きく影響するのです。

具体的にコントローラとはどのようなものか、メーカーごとにどのような違いがあるのか、事前に理解して協働ロボットを選びましょう。

協働ロボットの
コントローラの違いとは

協働ロボットの安全対策について

柵や囲いを設置せずに、人間と同じ空間で作業ができる協働ロボット。協働できるといっても、当然ながら安全対策は欠かせません。メーカーや代理店、利用者双方による安全管理が必要です。

協働ロボットの安全対策に関する法令と規格を遵守するのはもちろん、機械の動作制限、危険源の同定、リスクレベルの見積り・評価といったリスクアセスメントの実施も必須。利用者に求められる安全対策をはじめ、メーカーや取り扱い代理店における安全上の取り組みについて解説しているので、ぜひ参考にしてください。

協働ロボットの
安全対策を知る

協働ロボットの導入で想定すべき事故

生産性向上や省人化など、導入により得られるメリットが多い協働ロボットですが、起こりうる事故リスクについても目を向ける必要があります。安全に運用するには、現場でのリスクを想定し、対策を考えることが大切です。

導入にあたり想定すべき「事故」や対策について、解説をまとめました。正しく利用すれば得られるメリットは多いので、協働ロボットの導入前にチェックしておきましょう。

協働ロボットの導入で
想定すべき事故

協働ロボットの市場

ロボット産業の市場について、2020年はコロナウイルスの影響を受けたものの、2021年は回復基調にあり、2022〜23年には2019年のレベルに戻ると予想されています。

導入ハードルの低さなど、多くのメリットを有する協働ロボットは、産業用ロボット市場における新しい領域として注目を集めています。

そんな協働ロボット市場の今後の見通しについて考察しました。次のページでまとめていますので、ご覧になってみてください。

協働ロボットの市場を知る

性能や種類で協働ロボットを選ぶ

どのような協働ロボットを導入したいか決まっている方に向けて、性能や種類ごと各メーカーの製品をまとめました。 

可搬重量で
選ぶ

協働ロボットは、ロボットアームで持ち上げることができる荷物の重さ、すなわち「可搬重量」が製品ごとに定められています。とりわけ、可搬重量は対応できる業務内容に関わる重要なポイントです。

可搬重量別に各メーカーの協働ロボットの特徴をまとめました。用途に合うロボットをお探しの際には、参考にしてください。

可搬重量で
協働ロボットを選ぶなら

使いやすさで
選ぶ

協働ロボットを導入しても、現場で使いこなすことができなければ意味がありません。導入にあたり不安がある場合は、ロボット初心者でも操作ができるティーチング機能やプログラミング機能を有しているかを確認しましょう。

次のページでは、導入しやすさという点にフォーカスして協働ロボットを紹介。自社に合う製品をお探しの際に、参考にしてみてください。

導入しやすさで
協働ロボットを選ぶなら

精度で選ぶ

協働ロボットの動作精度は、製品の仕上がりに直結します。 動作精度には「位置繰り返し精度」「パスの繰り返し精度」2つの評価手法があります。位置繰り返し精度では、ティーチングした点に移動させた時に、どれだけ精度高くその点に移動することが出来るか。パスの繰り返し精度では、移動先の点だけでなく、点から点への移動のルート(パス)に関しても評価します。

単純な搬送作業ならあまり影響はないかもしれませんが、レーザー溶接やレーザー切断、バリ取りといった高い品質を求められる作業の場合、導入の成否が大きく関わってきます。

導入にあたり動作精度を重視したい場合は、トルクセンサーや繰り返し精度をチェックしましょう。詳しく解説していますので、選定の参考にしてください。

精度で協働ロボットを選ぶなら

ロボットタイプで選ぶ

単腕型・双腕型など形状による違いや、メーカーの背景による違いなど、協働ロボットには様々なタイプがあります。自社に適したものを導入するためには、それぞれのタイプの特徴を理解しておくことが大切です。

具体的なメーカーの製品を例に挙げて、協働ロボットのタイプの違いを解説しています。特徴を理解した上で自社に合う協働ロボットを選びたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

ロボットタイプで
協働ロボットを選ぶなら

単腕型協働ロボットを
選ぶ

1つのアームで構成されている「単腕型協働ロボット」は、搬送から溶接、塗装、組立まで幅広い現場で導入されています。ほとんどのメーカーが単腕型を開発しており、協働ロボット=単腕型のロボットをイメージされる方も多いのではないでしょうか。

単腕型協働ロボットの特徴や使用シーンなどを解説しています。単腕型協働ロボットの導入をお考えの方は、参考にしてみてください。

単腕の協働ロボットを選ぶなら

双腕型協働ロボットを
選ぶ

2本のロボットアームを備えた「双腕型協働ロボット」であれば、1台でも複雑な作業に対応が可能です。単純に、単腕型と比べて人間の手の動きをトレースしたアームが増えるため、作業スピードの向上が期待できるでしょう。

双腕型協働ロボットを開発しているメーカーは多くありません。今回、特徴とともに主要メーカーについても紹介しているので、ぜひご覧になってみてください。

双腕の協働ロボットを選ぶなら

協働ロボットの
メンテナンス

協働ロボットのメンテナンスは、性能維持と安全確保のために不可欠です。こちら記事では、メンテナンスの必要性、流れ、実施タイミング、費用、担当者の必要知識、メーカー・代理店のサポートについて詳しく解説します。

労働安全衛生法や技術指針に基づく定期検査の重要性についても解説していますので、安全で効率的なロボット運用のためにお役立てください。

協働ロボットのメンテナンスについて

協働ロボット導入イメージと
期待される効果

協働ロボットの導入は、製造業を含む多岐にわたる分野で労働力不足や生産性向上の解決策として注目されています。人と協力しながら安全に作業を進める協働ロボットは、作業効率の向上、労働環境の改善、生産体制の柔軟化を実現します。

こちらの記事では、協働ロボットの特徴、導入プロセス、期待される効果、実際の導入事例、そして導入に際しての考慮点について解説し、企業が直面する現代の課題に対する有効な解決策を紹介しています。

協働ロボット導入イメージと期待される効果について

現場で役立つ特徴や
信頼できる実績をもつ
協働ロボットメーカー4選