協働ロボットが人と安全に作業を行うために、ブレーキは必要不可欠な存在です。ブレーキが作動しなければ作業員のケガや事故のリスクが高まるでしょう。ここでは、協働ロボットのブレーキについて解説します。
協働ロボットは決められた手順と動きで作業を行います。しかし、作業中に突然通電がオフになってしまったらどうなるでしょうか?ロボットの関節部分が動いてしまい、アームが人に当たってしまうかもしれません。
そのため、協働ロボットにブレーキは必要不可欠となっています。そもそもJIS規格では、協働ロボットに「一つ以上の非常停止機能」「手動で始動できる非常停止機能」を備えることが規定されています。 協働ロボットにブレーキ機能が備わっていることで、通電オフなどの緊急時にも事故やケガのリスクを軽減させることができます。
無励磁(むれいじ)作動形ブレーキとは、スプリングの力を活用した電磁ブレーキのこと。通電していないときに作動可能なブレーキです。さまざまな機械に用いられており、機械が緊急停止したときでも動作をストップさせることができます。
たとえば協働ロボットの作業中に通電オフになった際、無励磁作動形ブレーキが作動してロボットの関節部分を動かなくしてくれます。そのため急停止したロボットのアームが動いて人に当たるといったリスクを軽減できるのです。
なお、電磁ブレーキには、無励磁作動形ブレーキのほかに励磁作動形ブレーキがあります。励磁作動形ブレーキは通電時に作動するブレーキであり、作業中(通電中)は励磁作動形ブレーキの働きによって制御されています。通電が遮断された際には無励磁作動形ブレーキが作動するため、いつでもブレーキが働いている状態を保つことができます。
作業中にブレーキが故障し緊急停止した場合、無励磁作動形ブレーキがなければどんなリスクが考えられるでしょうか。たとえば高所作業車では、通電が遮断されたことでバケットが落下してしまうかもしれません。無励磁作動形ブレーキが作動していれば、緊急時でもバケットは保持されます。
協働ロボットにおいても、ブレーキ故障によるアーム落下などのリスクがあります。そのため、緊急時に作動できる無励磁作動形ブレーキが非常に大切な役割を担っているのです。
※引用元:Doosan Robotics公式HP(https://www.cobot-smx.jp/products/m0609.html)
※引用元:ユニバーサルロボット公式HP(https://www.universal-robots.com/ja/ユニバーサルロボットについて/ニュースセンター/ユニバーサルロボット-smc社の協働ロボット用真空グリッパユニットを-urplus製品として認証/)
※引用元:Techman Robot公式HP(https://www.tm-robot.com/ja/heavy-payload/)
※選出基準(調査時期:2021年7月、編集チーム調べ)
「性能」:汎用性の高さを維持できる100kg以下の協働ロボットのうち、最大可搬重量・最大リーチ数を誇っている点。
「シェア」:世界シェアNo.1※1の協働ロボットである点。
「簡易性」:カメラ内蔵型協働ロボットを世界で初めて開発※2し、視覚による操作性を実現した協働ロボットである点。
※1参照元:ロボットによる社会変革推進会議2019年調査[PDF](https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/robot_shakaihenkaku/pdf/20190724_report_01.pdf)
※2参照元:SSI公式HP(https://ssi-robot.co.jp/tm-robot/)